「庭の雑草をなんとかしたい」と思って調べてみると、砂利やタイル、人工芝といった方法がたくさん出てきますよね。
「砂利は安いけど落ち葉の掃除が大変そう」「タイルはおしゃれだけど費用が高いかも」「人工芝は手軽だけど、夏は熱くなるって本当?」
と、新しい疑問や不安が次々に出てきて、結局どれがいいのか分なくなってしまいがちです。
せっかく整えたお庭も雑草が伸び放題では台無しですし、草むしりを続けるのも大きな負担です。
後悔しない雑草対策のコツは、見た目・コスト・メンテナンス性の3つのバランスを、自分の暮らしに当てはめて考えること。
そこでこの記事では、庭づくりのプロの視点から代表的な6つの雑草対策を徹底比較。
それぞれのメリット・デメリットや費用相場、さらに失敗しないための注意点まで解説します。
この記事でわかること
- プロがやっている6つの雑草対策、その仕組みと効果
- それぞれの良いところ、気になるところ、費用や手間がまるわかり
- 「うちの場合はどれがいい?」がはっきりわかる選び方のポイント
- よくある失敗例と、そうならないためのプロの知恵
この記事を書いた人
岡 秀和
【プロフィール】
外構業界で約19年のキャリアを持つ一級エクステリアプランナー。年間120件以上のプランニングを手がけ、タカショーデザインコンテスト銅賞をはじめ受賞歴も多数。モダンデザインの外構、ローメンテナンスの庭、ウッドデッキ・カーポート設計、ライティングを活かした空間演出を得意とし、機能性と意匠性を両立させ、お客様の期待を超える価値ある空間づくりを信条とする。
【保有資格】
1級エクステリアプランナー、ブロック塀診断士、職長・安全衛生責任者
【趣味】
ゴルフ、フットサル
【プロが解説】庭の雑草対策6選!費用・特徴・メリットを徹底比較
「雑草対策」とひと口にいっても、プロが提供する方法はさまざまです。
それぞれに特徴や費用が異なり、あなたの目的やライフスタイルによって最適な答えは変わってきます。
まずは、どんな方法があるのか、全体像をつかんでみましょう。
雑草対策の代表的な方法は6つ
プロがよく施工する方法は、主に下の6つです。
「とにかく手間をなくしたい」のか、「庭をもっと活用したい」のか、ご自身の考えに近いのはどちらか、想像しながら見てみてください。
【タイプ1】草むしりの手間から解放されたい人向け

タイル・デザインコンクリート |
地面をしっかり覆うので、管理がとても楽。デザイン性が高く、庭をおしゃれな空間にできます。 |
砂利 |
コストを抑えつつ、防犯効果も期待できる定番の方法です。和風・洋風どちらにも合います。 |
固まる土 |
見た目が土なので、自然な風合いを残したまま雑草を抑えられます。 |
【タイプ2】庭の見た目や活用を楽しみたい人向け

人工芝 |
一年中緑を楽しめて、お子さんやペットの遊び場としても安心です。 |
ウッドデッキ |
リビングの延長として、庭を多目的に使える空間に変えられます。 |
グランドカバー |
植物を育てる楽しみがあり、自然な景観で雑草の繁殖を抑えます。 |
ご自身の庭づくりが、どのタイプに近いか、イメージは湧きましたか?
この2つのタイプの違いは、雑草対策に何を一番に求めるか、で考えると分かりやすいです。
とにかく「草むしりの手間をなくしたい」という悩みの解決が最優先であれば、タイプ1の方法が向いています。
一方で、「雑草対策をきっかけに、庭をもっと素敵に、もっと使える場所にしたい」という庭の価値を高めることを重視するなら、タイプ2の方法がぴったりです。
次は、この2つのタイプをさらに深掘りし、それぞれの具体的な方法や費用について詳しく解説していこうと思います。
【タイプ別】長期間、手間から解放される雑草対策
まずは、タイプ1にあたる3つの方法の費用や特徴を比較してみましょう。
「一度やったら、もう何年も草むしりのことは忘れたい!」
そんな、メンテナンスの楽さを最優先する方には、物理的に雑草が生えるのを防ぐ方法が向いています。
初期費用は少しだけかかりますが、その分、長く雑草の悩みから解放される、もっとも確実な対策といえるかもしれません。
【タイル・デザインコンクリート】デザイン性が高く、管理がもっとも楽な対策

雑草対策としての効果、手入れの楽さ、そして見た目の美しさ。
そのすべてを高いレベルで求めるなら、タイルやデザインコンクリートがもっとも適しています。
地面をコンクリートやタイル、レンガで隙間なく舗装するので、雑草が生える土壌そのものをなくしてしまいます。
そのため、雑草を防ぐ効果はほぼ100%といってよく、プロが行う対策の中でももっとも徹底した方法です。
メリットは、なんといってもとにかく手入れが簡単なこと。
汚れたらデッキブラシで水洗いするだけで、いつでもきれいな状態を保てます。
テーブルや椅子を置いてバーベキューを楽しんだり、夏場は子どものプールを広げたりと、庭を「第2のリビング」として多目的に使えるのも大きな魅力です。
一方で、一度施工すると簡単には元に戻せない点や、ほかの方法に比べて初期費用が高くなる点は考えておく必要があります。
また、夏場は表面温度が上がりやすいため、小さなお子さんやペットがいるご家庭では、日よけといった工夫もあわせて考えたいところです。
とはいえ、デザインの自由度も高く、耐久性も抜群。
「雑草の悩みから完全に解放されたいし、庭をおしゃれな空間として使いたい」という方にとっては、もっとも満足度の高い対策となるでしょう。
費用相場 |
1㎡あたり約7,000円〜20,000円 |
こんな人におすすめ |
- 管理の手間を限りなくゼロにしたい
- 庭をBBQやテラスとして活用したい
- 家の外観と調和した、デザイン性の高い庭にしたい
|
タイルを使った雑草対策や、おしゃれな庭づくりのアイデアについては、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。
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暖かくなってくると、お庭が気になる季節ですね。
でも、それと同時にやってくるのが、あの面倒な雑草との戦い…。
せっかくの休日が、腰をかがめて草むしりするだけで終わっちゃった…なんて経験、ありませんか?
実は、その毎年の悩みから解放される答えの一つが「タイル」です。
この記事では、プロの視点で
【砂利】費用を抑えつつ、防犯対策にもなる定番の方法

「そこまで費用はかけられないけど、しっかり雑草対策はしたい」
そんな、コストと効果のバランスを重視する方に長年選ばれているのが、砂利敷きです。
ただ砂利を敷くだけでなく、地面と砂利の間に「防草シート」という光を通さないシートを挟むのがプロの施工の基本。
このシートが雑草の成長を抑え、その上から砂利で覆うことで、シートが傷むのを防ぎ、効果を長持ちさせます。
砂利敷きの良いところは、まず費用を抑えられること。
また、上を歩くと「ジャリジャリ」と音が鳴るため、空き巣が侵入をためらう防犯効果も期待できます。
砂利の種類も豊富で、白や黒、ピンクといった色を変えるだけで庭の印象をガラリと変えられるのも楽しいところです。
ただし、落ち葉の掃除がしにくい点や、年月とともに砂利が土に沈んで量が減り、補充が必要になる場合があることは知っておきましょう。
また、完璧に雑草を抑えられるわけではなく、砂利の隙間に飛んできた種から小さな草が生えてくることもあります。
とはいえ、手軽にできて効果も高い、コストパフォーマンスに優れた定番の方法といえます。
費用相場 |
1㎡あたり約5,000円〜10,000円 |
こんな人におすすめ |
- できるだけ費用を抑えたい
- 防犯対策も兼ねたい
- 将来的に庭のデザインを変える可能性も残しておきたい
|
砂利を使った雑草対策については、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。
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「頑張って砂利を敷いたのに、数年後にはまた雑草が…」 「DIYしたら、なんだか前より管理が大変になった気がする…」
庭の雑草対策で砂利を敷いたのに、こんな残念な結果になってしまうことがあります。
プロの施工も、一見すると、ただ砂利を敷いているだけに見えるかもしれません。
しかし実際は、雑草対策
【固まる土】自然な風合いで歩きやすく、雑草も防げる

「コンクリートで固めてしまうのは、なんだか無機質で味気ない……」
そう感じる方には、見た目が土のようで、自然な景観に馴染む「固まる土」という方法もあります。
これは、真砂土(まさつち)にセメント系の固化剤を混ぜたもので、水をかけるとカチカチに固まります。
表面が固まることで、雑草が根を張るのを防ぐ仕組みです。
コンクリートほどではありませんが、適度な透水性があるため水はけがよく、照り返しが少ないのもメリットです。
見た目はナチュラルですが、表面はしっかり固まっているので、歩きやすいのも嬉しいポイント。
ただし、コンクリートに比べると強度は少し劣り、年月が経つとひび割れが起きることがあります。
そのひび割れから、また雑草が生えてきてしまう可能性もゼロではありません。
車の乗り入れなど、強い力がかかる場所には向きませんが、人が歩くアプローチや庭の一部に使うなど、場所を選べばとても有効な対策です。
費用相場 |
1㎡あたり約4,000円〜8,000円 |
こんな人におすすめ |
- 自然な土の風合いを残したい
- コンクリートの照り返しが苦手
- コストを抑えつつ、歩きやすい庭にしたい
|
【タイプ別】庭の見た目や活用を楽しむ雑草対策
次に、雑草をなくすだけでなく、庭をもっと魅力的な場所にしたい人向けの3つの方法を見ていきましょう。
「どうせなら、庭をもっと活用できるスペースにしたい」
雑草をなくすことだけでなく、庭をより魅力的な場所にすることを重視するなら、こんな方法もあります。
「人工芝」「ウッドデッキ」「グランドカバー」は、雑草対策をしながら、景観を良くしたり、庭に新しい役割を与えたりできる一石二鳥の対策です。
【人工芝】一年中、手間いらずで美しい緑の庭に

天然芝のような美しい緑の庭に憧れるけど、芝刈りや水やりといった手入れの手間を考えると、なかなか踏み出せない……。
そんな方に人気なのが、人工芝です。
最近の人工芝は非常によくできていて、本物の芝生と見間違えるほどリアルな見た目のものが増えています。
砂利と同じように、下地として防草シートを敷くことで、雑草をしっかり抑えます。
最大のメリットは、なんといってもメンテナンスフリーであること。
季節に関係なく、一年中青々とした美しい景観を保ってくれます。
クッション性も高いので、お子さんやペットが裸足で走り回っても安心。
泥で服が汚れる心配もないので、気兼ねなく遊ばせてあげられますね。
デメリットとしては、初期費用が比較的高くなることと、夏場に表面が高温になりやすい点が挙げられます。
また、耐用年数はおよそ8年〜10年で、経年劣化すれば張り替えが必要になります。
とはいえ、手入れの手間をかけずに、安全で美しい緑の庭を手に入れたい方にとっては、もっともバランスの取れた方法といえるでしょう。
費用相場 |
1㎡あたり約8,000円〜12,000円 |
こんな人におすすめ |
- 手入れなしで、一年中きれいな緑の庭を保ちたい
- 子どもやペットが安全に遊べる場所にしたい
- 天然芝の手入れに挫折した経験がある
|
人工芝を使った雑草対策を成功させるためのポイントは、こちらの記事でも詳しく解説しています。
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暖かくなると顔を出す、あのしつこい雑草。
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【ウッドデッキ】リビングと庭をつなぐ、温かみのある多目的空間に

「庭を、もっと暮らしの一部として活用したい」
そう考えるなら、ウッドデッキの設置は雑草対策の枠を超えた価値をもたらしてくれます。
リビングの窓の前にウッドデッキを設けることで、室内と庭がゆるやかにつながり、開放的な「アウトドアリビング」が生まれます。
デッキの下は日光が当たらなくなるため、それ自体が強力な雑草対策になりますが、その下に防草シートと砂利を敷く、あるいは基礎を作るなどして、効果を万全にするのが一般的です。
天気の良い日にはデッキで朝食をとったり、友人を招いてバーベキューを楽しんだり。
室内から段差なく外に出られるので、洗濯物干しスペースとしても重宝します。
雑草対策という目的から始まり、暮らしそのものを豊かにしてくれるのがウッドデッキの魅力です。
もちろん、設置コストは比較的高額になります。
また、天然木の場合は数年に一度の塗装メンテナンスが必要ですが、最近は腐食や色あせに強く、メンテナンスフリーの人工木(樹脂木)も人気です。
デッキ下は湿気がたまりやすいため、しっかりとした防草・防湿対策をしてくれる、信頼できる業者に依頼することが成功の鍵となります。
費用相場 |
1㎡あたり約7,000円〜20,000円 |
こんな人におすすめ |
- 雑草対策とあわせて、庭を活用するスペースがほしい
- リビングから続く、開放的な空間をつくりたい
- BBQやガーデンパーティーを楽しみたい
|
【グランドカバー】植物で景観を守りながら、自然に雑草を防ぐ

「コンクリートや人工物で覆うのは、やっぱり抵抗がある」
「できれば、植物の緑でいっぱいの庭にしたい」
そんな、自然な景観を大切にしたい方には、グランドカバーという方法があります。
グランドカバーとは、地面を覆うように横に広がって育つ植物のこと。
これらの植物が密に茂ることで、雑草の種が地面に落ちるのを防ぎ、日光を遮ることで雑草が生えにくい環境をつくってくれます。
春に可愛らしい花を咲かせるものや、踏みつけに強いもの、ハーブの香りが楽しめるものなど、種類はさまざま。
植物を育てる楽しみを味わいながら、自然な形で雑草を抑制できるのが最大の魅力です。
夏場の照り返しが少ないのも、植物ならではの嬉しい効果ですね。
ただし、植物である以上、雑草を100%なくすことはできません。
特に、植え付け当初は植物が広がるまでの間、こまめな雑草取りが必要です。
また、種類によっては水やりや剪定といった手入れも必要になります。
「メンテナンスフリー」を求める方には不向きですが、ガーデニングが好きで、手間をかけることを楽しめる方にとっては、楽しみながらできる雑草対策といえるかもしれません。
費用相場 |
1㎡あたり約3,000円〜 |
こんな人におすすめ |
- ガーデニングが好きで、植物を育てることを楽しめる
- できるだけ自然な方法で雑草を抑えたい
- 花や緑のある景観を大切にしたい
|
雑草対策の仕上がりを左右する「防草シート」の役割

ここまで紹介してきた「砂利」「人工芝」「ウッドデッキ」の対策で、必ずといっていいほどセットで使われるのが「防草シート」です。
まさに、雑草対策の成功を支える重要な下地といえます。
防草シートは、太陽の光を遮って、雑草の成長を抑える仕組みです。
このシートを一枚敷くかどうかで、数年後の状態が大きく変わってきます。
ただし、どんなシートでも良いわけではありません。
安いものは生地が薄く、数年で紫外線によってボロボロに破れてしまうこともあります。
そうなると、破れたところから再び雑草が生えてきてしまいます。
また、どんなシートを選ぶかと同じくらい、どうやって敷くかも大切です。
地面がでこぼこだったり、シートの重ね方が不十分だったりすると、わずかな隙間から雑草は伸びてきます。
丁寧な整地と、隙間なくシートを敷き詰める作業。
このひと手間が、防草シートの効果を最大限に引き出します。
天然芝は雑草対策になりにくい?

「庭を緑にしたいなら、天然芝もいいのでは?」と思うかもしれません。
しかし、「雑草の手間をなくす」という観点から見ると、天然芝は少し注意が必要です。
というのも、天然芝自体も植物なので、より生命力の強い雑草がどうしても生えてきてしまうからです。
特に、芝がしっかりと根を張るまでは、こまめな草取りが欠かせません。
また、芝の中に生えてしまった雑草を抜くのは、非常に手間がかかります。
もちろん、天然芝には本物ならではの風合いや、夏場の涼しさといった魅力があります。
しかし、それは芝刈りや水やり、肥料やりといった手入れがあってこそ維持できるもの。
「雑草の手間をなくす」という目的が第一なら、手入れのいらない人工芝のほうが向いている、ということです。
あなたに最適な対策はどれ?5つの目的別に考える雑草対策
ここまで6つの雑草対策をご紹介してきましたが、いかがでしたか。
「いろいろあるのは分かったけど、結局、うちにはどれが合っているんだろう?」 そう感じた方も多いかもしれませんね。
この章では、「費用」「デザイン」「手入れの手間」といった、あなたが何を一番重視するか、目的別にぴったりの対策を整理します。
- 費用を抑えたい→「防草シート+砂利」
- おしゃれさやデザイン性を重視したい→ 「タイル」「ウッドデッキ」
- 手間いらずで安全に遊べる庭にしたい→ 「人工芝」
- メンテナンス性を極めたい→ 「土間コンクリート」
- 自然な風合いが好き→ 「固まる土」「グランドカバー」
とにかく費用を抑えたい、広い面積をなんとかしたい →「防草シート+砂利」

コストを抑えることを最優先するなら、「防草シート+砂利」がもっとも現実的です。
コンクリートやタイルに比べ、初期費用を大きく抑えることができます。
特に、面積が広いお庭の場合、その差ははっきりと出ます。
「まずは、雑草が生えない状態をできるだけ安く手に入れたい」
そんな、コストパフォーマンスを重視する方には、ぴったりの方法です。
将来的に庭の使い方が変わる可能性も考え、リフォームのしやすさを残しておきたい場合にも向いています。
おしゃれさやデザイン性を重視したい →「タイル」「ウッドデッキ」

「雑草対策はしたいけど、見た目が悪くなるのは絶対に嫌」
「家の外観と合わせて、おしゃれな庭にしたい」
そんな、デザイン性を重視する方には、「タイル」や「インターロッキング」、そして「ウッドデッキ」がおすすめです。
タイルやインターロッキングは、色や形、大きさの組み合わせ次第で、ヨーロピアン風からモダン、和風まで、あらゆるデザインを実現できます。
ウッドデッキを設置すれば、庭がリビングの延長となり、カフェのようなおしゃれな空間を演出することも可能です。
庭を「管理する場所」から「見て、使って楽しむ場所」へと変えたい。
そんな、暮らしの質を高めることを目指す方にふさわしい対策です。
手間いらずで、子どもやペットが安全に遊べる庭にしたい →「人工芝」

「共働きで、庭の手入れに時間はかけられない」
「子どもやペットが、泥だらけにならずに安心して遊べる場所がほしい」
そんな、メンテナンスフリーと安全性の両方を求めるなら、「人工芝」がぴったりです。
一年中美しい緑を保ちながら、水やりや芝刈りの手間は一切かかりません。
ふかふかのクッション性は、小さなお子さんが転んでも衝撃を和らげてくれます。
雑草の心配も、虫の心配も少ないので、安心して子どもたちを庭で遊ばせることができます。
見た目の美しさと、子育て世代に嬉しい機能性を両立できる、非常にバランスの取れた方法です。
メンテナンス性を極めたい、駐車場と兼用したい →「土間コンクリート」

「とにかく掃除が楽なのが一番!」
「庭のスペースを、駐車場としても有効活用したい」
そんな、耐久性とメンテナンス性、そして実用性をとことん突き詰めるなら、「土間コンクリート」がもっとも確実です。
雑草が生える余地がなく、汚れたら水で洗い流すだけ。
その手入れの楽さは、ほかのどの方法にも勝ります。
車が乗ってもびくともしない強度があるので、駐車スペースと庭を兼用したい場合にも最適です。
ただし、夏場の照り返しが強い点や、一度施工すると撤去が非常に困難である点は、覚悟しておく必要があります。
無機質な印象になりがちなので、一部に植栽スペースを設けるといった、デザイン上の工夫も大切になります。
自然な風合いが好きで、人工物は避けたい →「固まる土」「グランドカバー」

「雑草は防ぎたいけど、庭がコンクリートやプラスチックで覆われるのは寂しい」
そんな、自然な景観を大切にしたい方には、「固まる土」や「グランドカバー」が心の満たされる選択となるでしょう。
「固まる土」は、見た目は土そのものなので、庭のナチュラルな雰囲気を壊しません。
「グランドカバー」なら、季節の移ろいとともに花や葉の色が変化し、植物を育てる楽しみも味わえます。
どちらも、完璧に雑草をなくすことは難しいかもしれません。
しかし、自然の力を借りながら、無理なく、心地よく雑草と付き合っていく。
そんな、環境にも心にも優しい対策といえます。
雑草対策で後悔しないために。プロが教える3つの失敗例と回避策
雑草対策で「こんなはずじゃなかった……」と後悔しないために、よくある失敗例とその原因、そしてプロの視点からの回避策を知っておきましょう。
これから紹介するような失敗例を知っておくことで、対策の成功率をぐっと高めることができます。
よくある失敗は、主に次の3つのパターンです。
- 失敗例1: 費用を抑えようとした結果、かえって高くつく
- 失敗例2: 「とりあえず」で選んだ素材が、数年後に劣化する
- 失敗例3: 水はけを考えず、水たまりだらけになる
失敗例1:費用を抑えようとした結果、かえって高くつく

「費用を抑えようと思って自分でやってみたけど、結局うまくいかずに、プロにやり直しをお願いすることになった……」
これは、もっともよく聞かれる失敗談のひとつです。
たとえば、防草シートを自分で敷いたケース。
一見簡単そうに見えますが、地面の凹凸をしっかりなくす「整地」や、シートの重ねしろを十分に取る、といった基本ができていないと、わずかな隙間から雑草はたくましく生えてきます。
固まる土のDIYも同様です。
施工マニュアル通りにやったつもりでも、厚みが均一でなかったり、転圧が不十分だったりすると、数年でひび割れが起き、そこから雑草や苔が生えてきてしまいます。
プロは、その土地の状況を見極め、適切な下地処理をおこない、メーカーの基準に基づいた確実な施工をします。
目先の費用は安く見えても、やり直しの手間と材料費を考えれば、最初からプロに任せるのがもっとも確実で、結果的に安くつくことも少なくないのです。
失敗例2:「とりあえず」で選んだ素材が、数年後に劣化する

「とりあえず安かったから」という理由で素材を選んでしまうと、数年後に後悔することになりがちです。
たとえば、安価な人工芝。
敷いた当初はきれいでも、紫外線に弱く、1〜2年で芝がぺたんこに寝てしまったり、色が褪せてしまったりすることがあります。
防草シートの上に敷くウッドチップやバークチップも、見た目がおしゃれで人気ですが、これらは有機物なので数年で土に還ってしまいます。
土に還るということは、そこがまた雑草の温床になってしまうということ。
結局、数年おきに補充や入れ替えが必要になります。
プロは、その場所の日当たりや水はけ、人の歩く頻度を総合的に判断し、長期的な視点で最適な素材を提案します。
素材のメリットだけでなく、デメリットや将来必要になるメンテナンスについてもきちんと説明してくれる、業者を選びましょう。
失敗例3:排水や勾配を考えず、水たまりだらけになる

見た目だけでなく、意外と見落としがちなのが「水はけ」の問題です。
特に、コンクリートやタイルで地面を固める際には、細心の注意が必要です。
庭をただ平らに施工してしまうと、雨が降ったときに水の逃げ場がなくなり、いつまでも水たまりが引かない、という事になります。
そうなると、蚊の発生源になったり、苔が生えやすくなったりと、新たな悩みの種が増えてしまいます。
プロは、必ず家の基礎や道路の側溝に向かって、わずかな「勾配(水の流れる傾斜)」をつけて施工します。
この、見た目にはほとんど分からない数ミリ単位の調整が、水はけの良い快適な庭と、水たまりに悩まされる庭との大きな分かれ道になります。
必要であれば、地面の下に水を通す管を埋め込むなど、その土地に合った排水対策を計画します。
「雑草対策」だけではもったいない!その先にある「理想の暮らし」を手に入れる方法

ここまで、雑草対策のさまざまな方法とその注意点についてお話ししてきました。
しかし、私たちが本当に伝えたいのは、雑草対策はゴールではなく、理想の庭づくりへのスタートラインだということです。
考えてみてください。
もし、毎週末の草むしりに費やしていた時間と労力が、まるごと手に入るとしたら、あなたはその時間を何に使いますか?
ある人は、友人を招いてバーベキューを楽しむかもしれません。
ある人は、子どもが泥だらけになるのを気にせず、のびのびと走り回れる遊び場をつくってあげるかもしれません。
またある人は、季節の花を育てる、小さな家庭菜園を始めるかもしれません。
雑草の悩みから解放されることは、こうした「理想の暮らし」を実現するための、時間と心の余裕を生み出してくれるのです。
私たち堀央創建は、単に雑草をなくすための工事をする会社ではありません。
お客様一人ひとりが心の中に描いている「あこがれも、心地よさも、ひとつに。」した理想の暮らしを、お庭づくりを通じて形にすること。
それが私たちの使命です。
数々のデザインコンテストで受賞してきたデザイン力と、1級エクステリアプランナーの専門知識で、雑草対策の先にある、+αの価値をご提案します。
たとえば、夜の庭を美しく照らす照明計画や、バーベキューに便利な立水栓の設置、ガーデニング用品をすっきりしまえる収納スペースの確保など。
あなたの「こんな暮らしがしたかった」を、ぜひ私たちに聞かせてください。
まとめ:雑草対策は「どんな庭で、どう暮らしたいか」を考えることから!
ここまで、プロが実践するさまざまな雑草対策と、あなたのライフスタイルに合わせた選び方について解説してきました。
雑草対策は、どの方法を選ぶかによって、費用も、その後の手入れの手間も、そして庭で過ごす時間の質も大きく変わってきます。
大切なのは、目先の費用や手軽さだけで判断するのではなく、5年後、10年後も「この庭にしてよかった」と思えるかどうか、長期的な視点で考えることです。
「雑草のない庭」をゴールにするのではなく、そこから始まる「理想の暮らし」のスタートラインとして、ぜひ考えてみてください。
この記事のポイント
- 雑草対策は目的別に選ぶ
- DIYには限界がある
- 排水など見えない部分が重要
- 雑草対策は理想の暮らしの第一歩
「うちの庭には、どの方法が合っているんだろう?」 「具体的な費用はどれくらいかかるの?」
そんな疑問や不安は、どうぞ私たちお庭づくりのプロに、お気軽にご相談ください。
私たち堀央創建は、小牧・江南・一宮市とその周辺で、数々のデザインコンテストで受賞してきたデザイン力と、1級エクステリアプランナーの専門知識で、あなたの「こんな暮らしがしたかった」を形にします。
あなたの理想の庭づくりについて、まずはお話を聞かせていただくことから始めませんか。